老害って陰で言われてるかも!? チェックリストで確認を

                    

退職をした後も別のステージで働き続けるためには、自分より若い世代とのコミュニケーションが必要です。本記事では、知らず知らずのうちに老害になっていないかを確認するための、老害チェックリストをご紹介します。
対策方法も解説しますので、自分の老害度をチェックした後にどのように対策し、若い世代とうまくやっていくかを考えてみてください。

老害チェックリストで自分の老害度を確認

「自分は大丈夫」と思っていても、知らず知らずのうちに老害になっている可能性はゼロではありません。周りから老害認定されていても「あなたは老害です」と面と向かって言う人はそうそういないため、自分で気付く機会はなかなかありません。

ご自身が老害かどうかを確認するためのツールとして、老害チェックリストを紹介します。このチェック項目にいくつ当てはまっているか確認しましょう。以下は「他人をバカにしたがる男たち」の著者、河合薫さんが挙げている老害チェックリストです。



「老害チェックリスト」

  老害チェック内容
1 自分の若いころと比べ、つい若い世代の仕事のやり方に口出ししてしまう
2 つい自分の体験談や自慢話をしてしまう
3 以前の人間関係を引きずり、昔の部下や後輩に、命令口調で話してしまう
4 経験が豊富にあるので、若手にはできないことが自分にはできると思う
5 デジタル技術にうとく、エクセルやパワーポイントの資料作成を人に頼んでしまう
6 電話を取るのは若手の仕事だと思っている。電話に出ても相手の言葉にいらいらして、横柄に話してしまう
7 定年後も働く理由について「家にいると妻や家族が嫌がるから」「健康のため」など、周囲の士気が下がることを言ってしまう
8 冗談のつもりでも「給与が半分になったから、仕事も半分しかしない」など、やる気を疑われる発言をする
9 人の話を聞かなくなった、とよく言われる
10 「この仕事は自分に合わない」と、与えられる仕事のより好みをする
※1

チェック結果はいかがでしたか?3つ以上の項目が当てはまれば老害予備軍、6つ以上で老害と思われている可能性が高いと考えてください。「自分は一つも当てはまらない」と思う人は、念のために家族にもチェックしてもらうことをおすすめします。老害の自覚がない人は、チェックリストを読んでも気付かない可能性があるためです。

老害度チェックリストで自分の老害度がどの程度か確認したら、次は老害と呼ばれないためにどうすればいいかを考える段階です。対策の見当がつかないという方のために、老害にならないための心構えをご紹介します。

合言葉は「おい悪魔」!老害にならないための心構え

老害にならないための心構えとして、おすすめの合言葉をご紹介しましょう。旧住友銀行の頭取だった堀田庄三氏の言葉として伝えられている「おい悪魔」です。この言葉は語呂合わせで、5つの心構えの頭文字から取られています。

「堀田庄三氏は自身が戒めとしていた信条を社員たちへ機会があれば話していたそうです。それが、

  おこるな(怒るな)
  いばるな(威張るな)
  あせるな(焦るな)
  くさるな(腐るな)
  まけるな(負けるな)

の5つです。」
※2

とても覚えやすく、分かりやすい表現です。怒ったり威張ったりする年長者は、当然煙たがられます。それだけでなく、焦りや自分を卑下する気持ちも、「老害」と思われる要素だと自覚しましょう。最後の「まけるな」は、自分自身に負けるなという意味と、若者に負けるな、という意味の両方があるのかもしれません。

「おい悪魔」の考え方を、違う世代の人との接し方のひとつとして参考にしてください。最初はうまくできなくても、少しずつこの考え方に慣れていくことで、老害と呼ばれる回数は少なくなるはずです。

再雇用制度で会社に残るかどうかはよく考えて

セカンドキャリアとして、会社を定年退職した後も同じ会社に残り続ける、という人も多いでしょう。ただ、同じ会社に再就職して働き続けるとなると、昔部下だった人が年下上司として自分に指示を出すなど、仕事のやりにくさを感じる場面が少なくないことをご存じでしょうか。

定年退職前はそれなりの地位に就き、権限を持っていた人でも、多くの場合再就職後は、新入社員と同じ立場になります。しかし、昔の上下関係をそのまま持ち込み、年下上司とそりが合わずに、せっかく再就職したのにも関わらず、会社を辞めてしまう人は少なくありません。

定年後も同じ会社で働き続けることを考えたとき、自分が新入社員と同じような扱いをされても耐えられるかどうかは、自分の中でじっくりと考えた方が良いでしょう。

定年後も同じ会社で働き続けるためには、違う世代の人との接し方を身に付けて、新しい関係を築いていくほかありません。それが難しいようなら、新天地で働くことも視野に入れる必要があります。

自分にとって、同じ職場での仕事か新しい仕事か、どちらが精神的に楽になるか、じっくりと検討してみてはいかがでしょうか。どちらにしても自分とは違う世代との接し方を身に付けて、仕事をスムーズに進められるようにしておくことが大切です。

※3

怒らず威張らず謙虚な姿勢でセカンドキャリアに踏み出そう

ここまで説明してきた内容をおさらいします。

  • チェックリスト3つ以上で老害予備軍、6つ以上なら老害の可能性大
  • 「おい悪魔」の精神で違う世代の人と接するように心がけよう
  • 再雇用制度を利用して同じ会社に再就職するのは大変かもしれない、再検討を

世代間ギャップを超えて働くために、自分自身が老害と呼ばれないよう、態度や言動、認識を少しずつ改善していきましょう。

【引用元】
※1
日経ビジネス
オンラインゼミナール河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学 トップの老害を悪化させるミドルの“初老害”
※2
臨済・黄檗 禅の公式サイト
合言葉は『おいあくま』
※3
日経ビジネス
『60歳以降も会社に残れる』という地獄 体験して分かった、定年後の再雇用・起業の落とし穴

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