45歳から気を付けたい認知症の特徴と予防法

                    

歳をとると「次第に物忘れがひどくなる」「今耳にしたことを覚えられない」といった症状が現れることがあります。もちろん、加齢によって認知機能が低下するのは否めませんが、こんなものだろうと軽く考えて対処しなかったために、後々大きな問題に発展することもあります。
この記事では、認知症の特徴や認知症患者の割合を解説した後に、45歳を過ぎたら意識したい認知症の予防法についてご紹介します。

認知症は物忘れとは違う!その特徴とは?

認知症に陥る人は、年々増加しています。2015年には65歳以上で認知症の人は462万人なのに対し、2020年には631万人に推移することが予想されています。(※1

また、歳をとると脳の認知機能が低下するため、物忘れが顕著になってしまいます。そのため、認知症との区別が難しい場合もありますが、両者には以下のような違いが存在します。

・ただの物忘れの場合
老化による物忘れは、日常生活を送るのに支障をきたさないことが特徴です。物忘れの種類としては、人の名前や自分が行ったことなどを忘れることが多いとされています。しかし、本人はそれらを忘れてしまったという自覚は持っています。そのため、周囲から違和感を持たれることは少ないです。

・認知症の場合
認知症による物忘れは進行して行くため、日常生活でも支障をきたすことが多いと言われています。人の名前や自分が行ったこと自体も忘れ、本人にその自覚はありません。周囲から見ても「なんだか変だな」と違和感を持たれることも多くなります。

このように物忘れは、出来事の一部を忘れてしまいますが、認知症は出来事のすべてを忘れると言うことができます。そのため、少しおかしいなと感じたら、次のような認知症初期症状のセルフチェックをしてみましょう。

■認知症初期症状のセルフチェック
以下の質問を読み、当てはまる項目の数を数えてください。

  1. 何回も同じことを話したり、尋ねたりする。
  2. 物をよく置き忘れるようになり、捜しものをしている。
  3. 昔ならできた料理や買い物に手間取ってしまう。
  4. お金の管理ができなくなる。
  5. ニュースなど周りの出来事に興味がなくなる。(※2
  6. 意欲が湧かず、趣味などをやめてしまった。
  7. 怒りっぽくなったり、疑い深くなった。(※3

この7つのうち、当てはまる項目が複数個あると、認知症の疑いがあります。その際は、出来る限り早く専門の医療機関を受診してください。

ただ、認知症にはアルツハイマー認知症や脳血管性認知症などいくつかの種類があります。そのため、症状も認知症の種類によって異なる場合があるので、その旨も頭に入れておきましょう。

認知症予防の方法とは?【運動・活動編】

認知症には、さまざまな予防策があります。ここでは、認知症の7割を占める(※4)アルツハイマー型認知症の予防策に焦点を当てて、ご紹介します。

1.運動で予防
認知症には、少し汗ばむ程度の有酸素運動が効果的です。有酸素運動は、脳の活性化が期待できるといわれており(※5)、1日に20分程度で週に2~3回行うことがおすすめです。(※6)ウォーキングやスクワットなどできる範囲の運動から始めてみてください。
また、メタボリックシンドロームと認知症には関連性があり、メタボリックシンドロームの危険因子が多いほど、アルツハイマー型認知症の発症率が高くなることが示されています。(※7)そのため、脂肪を燃焼することもできる有酸素運動を行うことはとても大切です。

2.知的活動で予防
知的活動とは頭を働かせる活動のことです。普段から新聞を読んだり、読書をしたり、クロスワードパズルを解いたりなど積極的に脳を働かせてみてください。(※8)また、考えながら行動する活動も効果的ですので、仕事が忙しくなかなか料理ができていない方は、休日には手作り料理を作ることを心がけてみてください。家事は手先をつかうので、認知症予防に効果的です。(※9

3.コミュニケーションで予防
人と会話をするときは考えながら話すことで頭を使うので、認知症予防に良い刺激となります。(※10)定年後は人との関りが薄くなりがちなので、現役時代から趣味のサークルなどに参加し、人間関係を築いておくことも大切です。

認知症予防の方法とは?【食事・睡眠編】

認知症を予防するためには、運動や活動だけではなく、食事や睡眠も大切です。認知症の予防策と、認知症に関連するメタボリックシンドロームの予防策として有効な、食事法や睡眠のとり方についてご紹介します。

1.食事で予防
食事は毎日のことなので、現役時代から気を付けておくことが重要です。食事を取る際には、特定の食材や栄養素を積極的に摂取するようにしましょう。例えば、認知症予防効果のある「ポリフェノール」が含まれた食材(ぶどうや大豆など)を摂ることがおすすめです。(※11
また、オリーブオイルには「オレイン酸」が含まれ、オイル自体が酸化されにくいことから脂質代謝を改善する働き(※12)を持っています。そのため、メタボリックシンドロームの予防を期待できます。
さらに、オリーブオイルはアルツハイマー型認知症の原因物質が脳に蓄積するのを防ぐ(※13)効果が期待できるとも言われています。

2.睡眠で予防
アルツハイマー認知症は、「アミロイドβ」と「リン酸化タウたんぱく」が影響して、神経細胞を破壊することで症状が発生する(※14)と考えられています。この症状は40代から起こることもあり、生活習慣の影響でこれらの物質が溜まるとも指摘されています。(※15
中でも、睡眠不足はアルツハイマー型認知症の危険要因になることがあります。眠らないことで神経細胞が発火し、それによって原因物質がより蓄積しやすくなるというデータが示されています。
反対に、睡眠中は神経細胞が縮小するため、アミロイドβなどの物質が排出されやすくなり、物質の蓄積リスクが少なくなります。(※16)そのため、仕事などの忙しさにかまけずに、十分な睡眠を取ることを意識することが大切です。

認知症は身近な疾患だと考えることが大切

歳をとれば誰でも認知症のリスクは高まるので、日頃から認知症予防が期待できる運動法や食事法などを生活の中に取り入れておくことが大切です。認知症は決してめずらしい疾患ではありません。自分の行動に疑問を感じたら、まずは認知症のセルフチェックをしてみましょう。

【引用元】
※1
内閣府
第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向(3)」内の「○認知症高齢者数の推計 (図1-2-11)」
※2 ※3
NHK健康ch
認知症の原因・症状と早期発見セルフチェック、進行を遅らせる方法」内の「早期発見のための初期症状チェック」
※4
NHK健康ch
アルツハイマー病
※5 ※6
全日本民医連
けんこう教室 認知症を予防するために」内「(2)運動」
※7
健康長寿ネット
認知症の予防」内の「認知症はメタボリックシンドロームとの関連あり」
※8 ※9
全日本民医連
けんこう教室 認知症を予防するために」内「(1)知的活動」
※10
全日本民医連
けんこう教室 認知症を予防するために」内「(3)コミュニケーション」
※11
全日本民医連
けんこう教室 認知症を予防するために」内「(4) 食事」
※12 ※13
ブレインケアクリニック
認知症、特にアルツハイマー病を予防するための食事法:3つのポイントを詳細解説」内「3. 認知症予防に役立つ栄養素を積極的にとる エクストラバージンオリーブオイル」
※14
なかまぁる
アルツハイマー型認知症の症状と原因」内「「たんぱく質のごみ」が脳神経細胞を破壊」
※15
有料老人ホーム検索 探しっくす
40代、50代でも認知症になる恐れ......若年性アルツハイマーの症状(初期症状)とチェックポイント」内「若年性アルツハイマーの原因は生活習慣にあり?」
※16
CareNet
たった一晩の睡眠不足でアルツハイマー病リスクが増大?

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