定年後も職場で活躍するために ~自己点検リストと、世代をこえた働き方のヒント~

定年後も職場で活躍するために
                    

定年退職後も、別のステージで活き活きと働き続けたい。そう思っている方は多いのではないでしょうか。そのために大切なのが、異なる世代の人たちとの良好な関係です。

この記事では、職場での自分の振る舞いを客観的に見直すための「自己点検リスト」と、世代をこえてスムーズに働くための心構えをご紹介します。

職場での自分の振る舞いを振り返ってみよう

長年積み上げてきた経験と実績は、誰にも奪えないかけがえない財産です。ただ、職場環境や仕事の進め方は、時代とともに少しずつ変わっています。過去のスタイルをそのまま持ち込んでしまうと、知らず知らずのうちに周囲との間に摩擦を生んでしまうこともあります。

「自分は大丈夫」と感じていても、周囲はなかなか直接指摘してくれないものです。だからこそ、定期的に自分の行動を振り返る習慣が助けになります。

下の「自己点検リスト」は、健康社会学者・河合薫氏が示した視点をもとに構成したものです(※1)。ぜひ、いくつ当てはまるか確認してみてください。

自己点検リスト

  チェック内容
1 自分の若いころのやり方と比べて、若い世代の仕事の進め方についつい口を出してしまう
2 自分の体験談や過去の話が、会話の中心になりがちだ
3 以前の上下関係を引きずり、昔の部下や後輩に対して命令口調になってしまう
4 経験が豊富だから、若い人にはできないことが自分にはできると思っている
5 デジタルツールの使い方がよくわからず、資料作成などを周囲に任せがちだ
6 電話対応など、特定の業務を「若い人の仕事」と決めてかかっている
7 「家にいると家族が嫌がるから」「健康のためだけ」など、働く意欲を感じさせにくい発言をしてしまう
8 冗談のつもりでも「給与が下がったから仕事量も半分」といった発言をしてしまう
9 人の話をよく聞いていない、と言われることがある
10 「この仕事は自分には向かない」と、与えられた仕事を選り好みしてしまう

当てはまる項目が多いほど、周囲との関係を見直すきっかけになるかもしれません。「一つも当てはまらない」と感じた方は、信頼できる家族や友人にも確認してもらうのがおすすめです。自分では気づきにくいこともあるからです。

合言葉は「おいあくま」 ~心の余裕をもって接するために~

旧住友銀行の頭取・堀田庄三氏が座右の銘としていたとされる、「おいあくま」という語呂合わせがあります(※2)。それぞれの頭文字から取られた5つの言葉で、異なる世代と接するときの心構えとしても、とても参考になります。

怒ったり威張ったりする姿勢は、相手を委縮させてしまいます。また、「もう年だから」「どうせ無理」といった諦めの言葉も、職場全体の雰囲気に影響します。最後の「まけるな」は、状況にも年齢にも負けず、前向きであり続けることへの励ましとも受け取れます。

この5つを心の片隅に置いておくだけで、職場でのコミュニケーションが自然と変わってきます。

定年後の継続雇用制度 ~法律と現場の実態を知ろう~

定年後も同じ会社で働き続ける、いわゆる「継続雇用」を選ぶ方は少なくありません。ここでは、現在の法律と、実際の職場でよく起きることを整理しておきます。

2025年4月から変わったこと

2025年4月から、「65歳までの雇用機会確保」がすべての企業に完全義務化されました。定年を65歳未満に定めている企業は、①65歳までの定年の引き上げ、②希望者全員を対象とした継続雇用制度の導入、③定年制の廃止、のいずれかへの対応が求められています。

ただし、これはあくまで「65歳まで働く機会を確保する」義務であり、定年が一律65歳に引き上げられるわけではありません。また、70歳までの就業機会の確保は、引き続き「努力義務」とされています。

つまり、希望すれば65歳まで働き続けられる環境が、法律の面からもより整ってきています。

職場では、こんなことが起きやすい

継続雇用で同じ会社に残る場合、役割や待遇は定年前と変わることがほとんどです。かつての部下が自分の上司になる、という場面も珍しくありません。新しい立場や関係性に慣れるまで、戸惑いや違和感を感じる方も多くいます。

これは誰にとっても容易なことではありませんが、「新しい立場で自分に何ができるか」を前向きに考えることが、職場での信頼につながります。もし同じ会社での継続雇用が精神的に負担に感じるなら、新しい職場や職種に挑戦するという選択肢もあります。どちらが自分に合っているか、焦らずじっくり考えてみてください。

謙虚さと学び合いが、セカンドキャリアを輝かせる

近年、多くの企業が「ミドルシニア層にいかに活躍し続けてもらうか」を共通の課題として捉えています。そこで注目されているのが、一方向ではなく双方向の「学び合い」という考え方です。上の世代が下の世代に教えるだけでなく、下の世代から上の世代が学ぶ場面も大切にしようという流れです。

また、2024年のデータによると、70歳以上のスマートフォン所有率が8割を超えています。「シニア世代はデジタルが苦手」というイメージは、もはや実態を反映していません。デジタルツールに慣れ親しんでおくことは、職場でのコミュニケーションをよりスムーズにする、確かな一歩になります。

長年のキャリアで培った経験や知識は、職場にとって本当に貴重な力です。その力を活かしながら、新しいことにも柔軟に向き合う姿勢こそが、世代をこえた信頼関係を生み出します。

まとめ

【引用元】
※1
河合薫氏の自己点検リスト(日経ビジネスオンラインゼミナール「河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学」をもとに構成)
※2
「おいあくま」(臨済・黄檗 禅の公式サイト「合言葉は『おいあくま』」)
 
高年齢者雇用安定法改正:厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正」(https://www.mhlw.go.jp)、NTTドコモビジネス「2025年4月からの高年齢者雇用安定法改正」
 
シニアのデジタル活用:博報堂プロダクツ「令和のシニア世代マーケティング」(2025年1月)
 
世代間の学び合い:第一生命経済研究所「世代をつなぐ学び合いの可能性」(2024年1月)

本記事は、2019/10/26「老害って陰で言われてるかも!?チェックリストで確認を」をAIにより再構成した記事となります。

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