【見出し】シニア世代の始まりは何歳?

21世紀になり、世界一の長寿国から、“世界一高齢化が加速化している国=「日本」”というイメージは国際的にも定着つつあります。

「シニア世代」という言葉も21世紀になってから広く知られるようになった言葉ですね。それゆえに日本では「シニア」=「高齢者」というイメージで捉えられがちですが、本来は「先輩」とか「年長者」、「(比較して)位が高い方の人」という意味になります。

日本でシニアという言葉が頻繁に使われるようになったのは「マーケティング戦略」によるものが始まりと考えられます。ご存知の通り「マーケティング戦略」とはある商品やサービスを提供するにあたり市場調査を実施してメインターゲットなる顧客層を絞り込む商業上の作戦のことですが、高齢化と同時に少子化も社会問題になっている日本では「団塊の世代」と呼ばれる昭和22年〜24年の戦後の第一次ベビーブーム時代に生まれた人たちが昭和40年代以降に生まれた人たちの各年代の人数を上回る市場人数を形成しているために、各企業では積極的にシニア向けの商品やサービスの開発と提供をしはじめたことがきっかけでした。

この時この団塊の世代の人たちを呼ぶ名称として考案されたのが「シニア世代」というキャッチフレーズだったのです。

もちろん、他にもシルバー世代などの呼称も候補としてありましたが、英語で「シニア」というのは尊敬の意味を込めた年長者の呼び方のため、採用され広く認知されたと言われています。

したがってシニア世代とは2015年の今では68歳以上の人を指すのが本当なのかもしれませんが、この言葉が使われ始めた頃はだいたい団塊の世代は60歳前後だったので今でも60歳以上をイメージするようになったのではないかと思われます。

 

では、日本語における「高齢者」はどうでしょう?こちらもだいたい60歳以上をイメージする人の割合が多いと思います。ただし、これにも諸説あり、2013年からは「65歳定年制」が法律で規定されたのを受け、65歳以上を「高齢者」と呼ぶ人が次第に増えてきました。

社会制度(インフラ)的にみても定年年齢の引き上げを始めとして2006年からは従来の医療制度が高齢者医療制度と後期高齢者医療制度に整理され、その制度の適用が65歳からになったこを踏まえると、65歳以上の人を「高齢者」と呼ぶのが適切かと思われます。

 

【見出し】高齢者と後期高齢者の違いは?

ところで、日本の医療福祉制度では「高齢者医療制度」の他に「後期高齢者医療制度」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

この制度のガイドラインに従えば、

・高齢者=満65歳以上満74歳以下の人

・後期高齢者=満75歳以上の人

という定義になります。「後期高齢者医療制度」は2008年に新設された医療制度です。

それではここからは「高齢者医療制度」と「後期高齢者医療制度」の概要について説明していきたいと思います。

 

【見出し】高齢者医療制度

この制度は「前期高齢者医療制度」あるいは「リスク構造調整型」とも呼ばれています。

改正前の医療保険制度では、60歳で退職を迎えた場合、サラリーマンはそれまで加入していた社会保険を脱退して、国民健康保険に加入し、満70歳になれば老人医療保険の対象となり、医療券が交付されて月額の医療費負担額が減額されるという制度でした。

しかし、少子高齢化が急速に進んだ日本では年々労働者人口は減り高齢者が増加し続けるという社会構造になってしまっています。

そこで定年を60歳から65歳に引き上げ、定年後の医療保険制度についても74歳までは従来加入していた健康保険に継続加入し、社会保険と国民健康保険の財源負担の不均衡を軽減しようとする制度が閣議決定されたのが、「高齢者医療制度」となります。

医療機関窓口での自己負担金は従来通り3割ですが、保険料は加入している健康保険によって変わってきます。

 

【見出し】後期高齢者医療制度

「後期高齢者医療制度」は従来の「老人医療保険制度」が見直されたもので、老人医療制度では満70歳になると自動的に老人医療保険の医療券が交付され、国民健康保険と老人医療券とを医療機関の窓口に提示することで医療費の逓減措置を受けられるという制度だったものを、適用年齢を満75歳へと引き上げ、国保+老人医療という「主保険+公費負担」の構造を独立した保険制度とし、国民健康保険とは別枠の財源を設けることで一本化を図った制度になります。

後期高齢者医療制度が適用されると医療費の窓口負担は3割負担から1割負担へと減額されます。

従来の老人医療制度が、かかる医療費の月ごとの総額や収入によって段階的に逓減されるものだったのに対し、一律1割負担となることで、実質的な負担増になっています。

原則として満75歳以上の全国民が対象ですが、例外的に65歳以上74歳未満でも寝たきりなどの障害が認定された場合には後期高齢者医療制度が適用されます。

 

こうしてみると医療福祉制度に関わる財源は年々苦しくなる一方なので、どうにかしてやりくりしているという感じがしますね。

「後期高齢者」という呼称については、「後期」という言葉が「末期」とイメージが重なることなどが理由で、世間的な評判はあまりよくないみたいです。

普通に生活している分には高齢者は前期も後期も関係ないので、65歳以上のシニア世代は「高齢者」という認識でよろしいかと思います。